手続:会社と代表者の自己破産
業種:製造業
借金額:450万円
依頼者の状況
製造業を営む会社の自己破産について、代表者から当事務所にご相談いただきました。
代表者は、当初は個人事業主として事業を行っていたところ、周囲の勧めがあり法人化しました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の流行により仕事が大きく減少したことから、事業の継続が困難な状況となりました。
また、代表者個人も会社の借金の保証人となっていました。
そのため、会社の自己破産と同時に、代表者も自己破産の申立てをする必要がありました。
当事務所の対応と結果
ご依頼のタイミングで既に会社が事業停止しており、財産もほとんどなくなっていたため、自己破産の申立ての緊急性はそれほど高くありませんでした。
代表者には派手な出費や浪費を控えるように注意していただきながら、当事務所の弁護士が必要書類の収集や申立費用の準備等、自己破産の申立てに向けて準備を進めていきました。
そして、当事務所の弁護士が自己破産の申立てを行い、その3週間後に、裁判所から破産手続き開始決定が出され、破産管財人が選任されました。
その後、当事務所の弁護士が自由財産の拡張申立てを行い、代表者が個人で加入している生命保険等の財産はすべて自由財産として残すことが認められました。
金額としては約60万円相当の財産を手元に残すことができました。
財産がほとんど残っていなかったため、債権者に対する配当は行われませんでした。
以上により、自己破産手続きをスムーズに進行させ、会社・代表者個人のいずれについても破産手続きを終え、代表者個人の借金については免責決定を得ました。
所感(解決のポイント)
新型コロナウイルス感染症の流行が原因で、資金繰りが悪くなり、事業の継続が困難となる事例が数多く発生しています。
また、代表者が会社の借金について保証人となっている場合、代表者個人も自己破産を行う必要がありますが、個人で保有している財産については、一定の財産を手元に残す「自由財産の拡張」の制度があります。
事業の継続が難しくなった場合には、借金に苦しまずに済む生活を取り戻すためにも、お早めに弁護士へご相談いただくことをお勧めいたします。
お客様の声
この度は大変お世話になりました。
2年近く前、初めて相談に来た時は、不安しかなくとても緊張しておりました。
こちらの都合で時間がかかってしまいましたが、ご親切に対応して下さり感謝しております。
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