手続：自己破産
性別：男性
年代：６０代
借金額：７３０万円
依頼者の状況
依頼者は、２０年ほど前に一度、ギャンブルが原因で自己破産をしました。
しかし、数年してから再び、ギャンブルを再開してしまいました。
しばらくはお小遣い程度でギャンブルをしていましたが、次第に使う金額が大きくなっていき、最終的には、半分以上をギャンブルに使うようになっていました。
そして、生活費が足りなくなって借入れで補うという状況に陥っていきました。
その結果、借金の総額は合計７３０万円になるまで膨らみ、月々の返済ができない状況となって、当事務所にご相談・ご依頼いただきました。
当事務所の対応と結果
依頼者の収入や仕事の状況（退職間近であること）、借金の総額、月々の返済総額からは、借金・債務整理の方法としては自己破産が選択肢と考えられました。
しかし、２回目の自己破産で、今回も１回目と同様に借金の原因がギャンブルによる浪費であったため、免責（借金の免除）の許可を受けるためには困難を伴うことが予想されました。
もっとも、依頼者は、当事務所に相談に来られた段階で、ギャンブルは半年ほど止めており、かつ、依頼者自身の考えで、ギャンブルを止めるために病院にも通っていました。
そこで、当事務所の弁護士は、依頼者の反省の態度やギャンブルへの依存を克服しようという具体的な行動を報告書にまとめ、自己破産の申立てを行いました。
さらに、今後はセミナーに参加したり、カウンセリングを受けるなどしてギャンブルに対する向き合い方を継続して考えていくという決意を記載した陳述書、依頼当初から記録していた３か月分の家計簿も提出して、免責の許可を受けられるよう活動しました。
破産手続では、破産管財人が選任されて、免責に関する調査が行われました。
ここでも、引き続きギャンブルを止めて家計管理をきちんと行っていることを示すための家計簿と通帳の写しを提出しつつ、ギャンブルへの依存を克服するためのセミナーに参加したことなどを伝えました。
その結果、破産管財人からは「免責不許可事由はあるものの、免責を許可するのが相当である」との意見が出され、最終的に、裁判所から免責の許可を受けることができました。
所感（解決のポイント）
借金の原因に対する向き合い方は人それぞれですが、破産手続では、きちんと向き合い対応する必要があります。
特に借金の原因が免責不許可事由に該当する場合、免責の許可を受けるためには、二度と繰り返さないという意思を行動で示す必要があります。
本件の依頼者は、相談に来られた段階で、ギャンブルを止めるために病院に通うという具体的な行動をしていました。
このことに加え、破産手続では、ギャンブルを止めて家計管理をきちんと行っていることを示すための家計簿等を提出しつつ、ギャンブルへの依存を克服するためのセミナーに参加したことなどを伝えることで、無事に裁判所から免責の許可を受けることができました。
お客様の声
いろいろなしつ問に対して親切ていねいに答えていただきたすかりました。
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