家族・親族が自動車ローンを一括返済する、家族・親族から自動車を借りて使う、家族・親族に手頃な中古車を買ってもらう、などの対応が考えられます。
自己破産・民事再生（個人再生）では、自動車ローンを手続から除外することができないため、ローン返済中の自動車があれば（自動車の名義がローン会社等になっている場合）ローン会社によって引き揚げられてしまうのが原則です（銀行・信金等の無担保ローンで自動車の名義が自分になっている場合には、自動車が引き揚げられることはありません）。
青森県などの地方都市では、自動車が日常生活において不可欠であるため、このような場合に、生活の足である自動車をどうやって確保するかが問題となります。
この点、自己破産・個人再生を行う場合には、自動車ローンだけを他の債権者に優先して返済する取り扱いは禁じられ、自動車ローンを返済するために他から新たに借入をすることも、返済可能性を欠く詐欺的な借入として問題とされてしまいます。
そのため、生活の足としての自動車を確保するためには、他の方法を考えなければなりません。
ひとつ考えられるのは、家族・親族が自動車ローンを一括返済するという取り扱いです。
ただし、上記のように、自己破産・個人再生を行うことを前提に、新たな借入をすることはできませんので、「家族・親族に立て替えてもらって、後々返済する」という取り扱いをしてはいけません。
家族・親族がローン会社に直接返済するものとし、あくまでも家族・親族からの援助であって借入ではない、という形をとることが必要です。
この方法をとる場合には、後々問題にならないように慎重に進める必要がありますので、必ず事前に弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
また、家族・親族から自動車を借りて使う、家族・親族に手頃な中古車を買ってもらう、などの対応があります。
この対応をとれるかどうかは、家族・親族との関係性いかん、家族・親族が借りられる自動車を所有しているか、家族・親族に経済的な余裕があるか、によるでしょう。
