手続:民事再生(個人再生)
性別:男性
年代:30代
借金額:387万円
依頼者の状況
依頼者は、ギャンブルや遊興費で借金を重ね、月々の返済額が大きくなってしまったところで、一度、いわゆる「おまとめローン」を利用しました。
しかし、その後もまた借入先を増やし、金融業者5社で、返済総額が484万円、月々の返済額が合計約12万5000円という状況となってしまいました。
一方で、仕事は、勤続年数も長く、収入の状況は安定していました。
依頼者は、ギャンブルを止め、できる限り返済していきたいとの意向で、任意整理を選択して、月額合計約8万円の返済を1年ほど継続していました。
しかし、その後、新型コロナウィルスの影響による勤務調整や賞与の減額などによって、大幅な減収となってしまい、任意整理で決められた月額合計約8万円の返済が困難となりました。
その時点で、返済総額は387万円でした。
当事務所の対応と結果
当事務所の弁護士は、依頼者の意向と状況を踏まえると、民事再生(個人再生)を選択するのがベストであると判断しました。
そして、当事務所の弁護士がその旨を説明させていただいたところ、個人再生の手続をご依頼いただくこととなりました。
当事務所の弁護士は、再生手続開始申立書などの提出書面の作成、添付書類の収集・整理を進めて、小規模個人再生を裁判所に申し立てました。
そして、裁判所から再生手続開始決定が出されたあとも、当事務所の弁護士は、再生債権の調査、再生計画案の作成・提出などの必要な手続に適時に対応し、最終的に再生計画案の認可を得ることができました。
これによって、依頼者の返済総額が合計387万円から合計100万円に圧縮され、月々の返済額も合計約8万円から合計約2万8000円に減額することができました。
所感(解決のポイント)
予期せぬ大幅な減収や支出の増大によって、当初選択した債務整理手続を継続していくことが困難となる場合はあり得ます。
その場合には、日常生活に支障が出るような無理な返済を続けるよりも、任意整理から個人再生へ、任意整理から自己破産へ、個人再生から自己破産へと、状況に応じて別の債務整理手続を利用することが、生活の再建と安定を図るためにはベストであると考えられます。
本件では、新型コロナウィルスの影響による大幅な減収という、当初任意整理を選択した際には予想できなかった事態が生じ、任意整理を続けることが困難となってしまいました。
このような状況に対し、速やかに個人再生手続へ移行することによって、依頼者の生活の再建と安定のためのベストのサポートを実施することができました。